漸近龍吟録

反便利、反インターネット的

忘れられた宮城県沖地震の教訓

今朝、大阪で大きな地震があった。 小学生のとき、学校の防災の授業で「地震のときはブロック塀から離れなさい」とやたらと言われた記憶がある。防災読本みたいなものにもイラスト入りで書いてあったような気がする。 その後の人生でいくつかの大きな地震が…

ホームレス問題と専門バ家

専門のことしか考えられず全体を考えることができない人のことを「専門家」の間に「バ」を入れて「専門バ家」と皮肉を込めて言っている。 昔からホームレスの問題に関心がある。ホームレスの問題は一つ一つの問題を専門的に取り上げても解決しない典型的な問…

山手線30番目の駅名考〜品川新駅(仮称)の名前を考える〜

山手線にできる30番目の駅の名前を考える。2020年開業予定の田町駅と品川駅の間にできる、今は仮称で「品川新駅」と呼ばれている新駅の名称である。 以下、ネットで見かけた駅名候補を、「駄目群」、「第二候補群」、「第一候補群」に分けて、一つ一つ検討し…

地方に大学を

政府が大学の東京一極集中を是正するための諮問機関を昨年2017年に設けた。 こうした政府の動きに対して批判の声は多い。 一番多く聞くのは「地方には仕事がないんだから大学を卒業してから結局は東京へ行く」という声。 もう一つよく聞くのは、1990年代に東…

選択的夫婦別姓が話題になっては消えて行く理由

選択的夫婦別姓の問題は、もうだいぶ昔から話題になっては消えて行くことを何度も繰り返している。 最近もIT企業の社長が提起して話題になったが、その後、盛り上がらない。 この話題が消えて行くのは、「賛成」の人が少ないからである。 と言うと、「私は賛…

デジタル・ガバメントへの3つの提言

1. 申請主義からの脱却 デジタル・ガバメントの基本的な考え方は大体賛成だ。ワンス・オンリーもコネクテッド・ワンストップも諸手を挙げて賛成だ。 00年代の「電子政府」化計画は単に紙をデジタル化するだけのものだった。今回は単なるデジタル化ではない、…

「非モテ」とは何か

「非モテ」とはモテないことに苦しんでいる人 「非モテ」とは「モテない人のこと」。 辞書的にはそういう意味だ。 だが、「非モテ」が問題として語られる時、それは単に「モテない人」という意味の言葉ではなくなる。 NHKにこんな記事があった。 www3.nhk.or…

ピケティ『21世紀の資本』批判  〜ピケティが見落としている「格差」〜

(作者 Sue Gardner [CC BY-SA 3.0], ウィキメディア・コモンズ経由で) 目次 日本について歯切れが悪いピケティ 西洋社会と日本社会の違い ハーバード大学と東京大学の「難関」の意味の違い 世代間格差の問題 資本(資産)で親孝行ができるか?「初給料で親…

東京=金持ち=高学歴ではない

つい最近、北海道の田舎の底辺校から東大に行ったら、そこに居た人たちがあまりに恵まれた人ばかりで驚いた、という内容の文章があって、それに対して賛否両論が巻き起こっているのを見た。 「底辺校」出身の田舎者が、東大に入って絶望した理由(阿部 幸大…

医療等IDへの期待と不安

巷間でほとんど話題になっていないが、この2018年4月から「医療等ID」がひっそりと段階的にスタートした。 医療等ID(仮称)は、マイナンバーとは別に付与される個人個人の番号のようなものだが、「見えない番号」であるため自分が知ることはない。医療や介…

このままでは日本のデジタル通貨は新たなガラパゴスの道を歩む

「ガラパゴス」が嫌いである。 ガラパゴスが優れているのを認めないわけではない。 「この島の中では便利にお使いいただけます」という“内輪”な感じがいやだ。 フィーチャーフォン、いわゆるガラケーも持ったことがない。ガラケーが優れているのは知っている…

なぜ誰も自動車メーカーの責任を問わないのか 〜常識を作ったもん勝ち社会を憎む〜

毎日のように耳にする自動車事故のニュース。自動車の暴走によって歩行者が轢かれて亡くなった、と。 こういうニュースを聞くとき、事故を起こした自動車メーカーの名前が告げられないことをいつも不思議に思う。 ヒーター、乾燥機、玩具、エレベーター、旅…

ヒュンダイって何だい

「ヒュンダイ」とは何なのか。ずっと謎だった。 若い頃、今から10年以上前、「ヒュンダイってなんだろう」とずっと不思議に思っていた。 韓国の大手自動車メーカー「現代自動車」。 日本語読みなら「ゲンダイ」。 韓国語読みなら「ヒョンデ」。 「ヒュンダイ…

「近頃の人はレポートを手書きで書いてくる」とお年寄りが嘆いていた話

知り合いの80代の男性がレポートの受け付けで最近、困っていることがあると言う。 その男性は毎年、受講者たちにレポートの提出をワケあって紙で提出するよう求めているのだが、ここ数年、急速に“手書き”のレポートが増えてきているのだと言う。 手書きの文…

簡単な問題の方が得意な私 〜変動性学力〜

易しい問題が得意だった 私は、難しい問題よりも簡単な問題の方が得意である。 「誰だってそうでしょう」というツッコミが聞こえる。 でも、そうではない。 例えば、数学。私は高校で習うような高等数学よりも小学校で習うような単純な足し算掛け算のような…

大人になったら勉強しないもの?

ニューズウィークのこんな記事を読んだ。 社会に出たら学ばない──日本人の能力開発は世界最低レベル | キャリア | 最新記事 | ニューズウィーク日本版 オフィシャルサイト 「週末とか何してるんですか?」 このよくある質問に、私は昔から「勉強とか…」と答…

【2018年】気象会社6社の桜の開花予想と答え合わせ

気象会社6社の2018年、桜の開花予想の答え合わせをしてみた。 ・気象会社は、ウェザーマップ、日本気象株式会社(以下、日本気象)、ライフビジネスウェザー、島津ビジネスシステムズ、日本気象協会(以下、気象協会)、ウェザーニューズの6社。 ・対象地点…

私は「アインシュタインは頭がいい」なんて言わない

私、りゅうたいぷは「アインシュタインは頭がいい」なんて言わない。 「アインシュタインは頭がいい? それ、誰が言ったの?」 「りゅうたいぷさんが言ってました」 これを聞いたら、皆、腹を抱えて必死で笑いを堪えながら、「そりゃ、りゅうたいぷさんから…

『オオカミ少年』の一般的な教訓に対する異論

イソップ童話に『オオカミ少年』という話がある。 羊飼いの少年が退屈しのぎに「狼が来た!」と何回も嘘を吐いていたら、本当に狼が来た時に村人たちに助けてもらえず、羊たちが狼によって食べられてしまったという話である。 この話の教訓は、「だから嘘を…

マイナンバー制度はカード所持認証を超えてゆけ

現行のマイナンバー制度はマイナンバーカードがセットになっている。行政側ではなく、利用者側(国民側)から見れば少なくともそうだ。 そうなっている理由の一つは、やはりセキュリティ上の問題だろう。所謂「なりすまし」を防ぐためにはカードの所持認証と…

ビットコイン批判 〜ビットコイン生誕9周年〜

9年前の今日、この世に誕生した。 昨年2017年は、「ビットコイン元年」あるいは「仮想通貨元年」と言ってもいいぐらい、ビットコインの知名度が爆発的に上がった一年だった。そして、ビットコインの“よくない”面がたくさん見えた一年でもあった。 今、ビット…

ブロックチェーン批判 〜PoS批判を中心に〜

ここでは主要なブロックチェーンで使われているアルゴリズムの一つであるPoS(Proof of Stake)を中心にしてブロックチェーンを批判する。 日本のマイナンバー制度の情報連携システムにおいて、ブロックチェーンを活用する試みが検討されている。もしうまくい…

【将棋】羽生「永世七冠」の歴史的偉業を汚した「叡王」

2017年12月5日、将棋の羽生善治がついに「永世七冠」を成し遂げた。 その歴史的偉業を讃えるNHKのニュースに私は次のようなコメントを書いた。 将棋 羽生棋聖が前人未到の永世七冠 | NHKニュース 叡王戦のせいで「永世七冠」もしょぼく感じる。去年までだっ…

「フィンテック」批判

ここ一年ほど、急速に「フィンテック」という言葉を聞くようになってきた。 数年前からブロックチェーンやビットコインに関心を持っていて、ずっとそれらに関聯する記事や文章を読んできた。このブロックチェーンという新しい技術がどのように世の中の役に立…

四月一日改元批判 〜踰年改元の復活を考える〜

朝日新聞が報じるところによれば2019(平成31)年の4月1日から新しい元号に変わる、と。 天皇陛下退位19年3月末 即位・新元号4月1日で調整:朝日新聞デジタル(2017/10/20朝日新聞) それを否定する報道もあるが。 【天皇陛下譲位】菅義偉官房長官、朝…

Jコインの行く末を想う

みずほ銀行、ゆうちょ銀行、地方銀行が協力して「Jコイン(仮称)」という仮想通貨を作るというニュースがあった。 Jコインを作る理由は何だろう。 日経によれば、ApplePay、PayPal、支付宝(Alipay)のような外国勢に決済データを握られないようにするため…

マイナンバーカードと自治体の「ニーズ」の見誤り

先日、区役所に必要な書類を取りに行ったら延々45分も待たされた。藁半紙の紙切れ一枚を貰うのに45分。番号が私より遅い人が先に呼ばれ、私は延々待たされた。やっと呼ばれた時に窓口の女性職員は「お待たせして大変申し訳ございませんでした」と深々と頭を…

ある飛行石の物語 〜ヴィタリク・ブテリンに捧ぐ〜

「イーサリアム」という名の飛行石 二年前の今日、ロシア人(カナダ人)のVitalik Buterinという若者が小さな飛行石を生み出した。 最初は誰にも注目されていなかったその小さな石は、しかし、一年と経たぬ間に世界的に有名になった。 その八面体の小さな石…

生まれて初めて左右の概念を獲得したときのこと

突然ですが、皆さんは、生まれて初めて左右の概念を獲得したときのことを覚えていますか? 私は覚えています。ちょっとした記憶に残る出来事があったので。 予め、今日の話は、やや自画自賛な話になることをお断りしておきます。 左右の概念、つまりどっちが…

女性宮家の創設に反対する理由

天皇陛下の譲位のお気持ち表明、秋篠宮眞子内親王殿下の御婚約発表など、皇室関聯のニュースが相次ぎ、その中で「女性宮家の創設」という議論が出てきている。 私は、今のところ、女性宮家の創設には反対である。将来的には考えが変わることもあるかもしれな…