漸近龍吟録

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【2020年】気象会社6社による桜の開花予想レース結果発表

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 今年も民間の気象会社6社による桜の開花予想レースを勝手に開催しました。3月14日に全国のトップを切って東京・靖国神社で桜の開花が気象庁から発表されましたので、答え合わせをしていきたいと思います。
 
 今年は2019-2020の冬が記録的な暖冬で充分な休眠打破が得られず、桜の開花もその分遅れるのではないかと見られていましたが、その後の2月、3月の気温が高かったため、全国的に桜の開花は早まると予想していた会社がほとんどでした。結果的に東京では3月14日という史上最も早い桜の開花となりました。
 
 この、例年より大幅に早かった桜の開花を見事に当てた会社はあったのでしょうか。
 
 参加社は一昨年、昨年と同様、次の6社です。
 
ウェザーマップ(東京)
・日本気象(大阪)
日本気象協会(東京)
・ライフビジネスウェザー(東京)
・島津ビジネスシステムズ(京都)
 
 今年は、予想の締切日を2月15日時点、2月29日時点、3月8日時点の3つとしました。例年は3月15日時点を最終予想日にしているのですが、今年は桜の開花予想日が3月15日頃と予想している会社が多かったため、その一週間前の3月8日を最終予想締切日としました。
 
 部門は全国で一番最初に桜が咲くのはどの都市かを当てる【全国部門】と、東京の桜の開花日はいつかを当てる【東京部門】の2部門です。
 優勝候補は一昨年に好成績を収めた日本気象、毎年好成績を残しているウェザーニューズやライフビジネスウェザーあたりでしょうか。それでは見ていきましょう。
 

全国部門

 まずは全国部門から。
 全国(沖縄・奄美を除く)で最も早く桜が開花する都市はどこかを当てます。下図に各社が予想した都市名が書かれています。括弧内の日付は開花予想日です。正解は東京(3/14)です。
 

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 例年、開花一番乗りを果たすことの多い福岡、高知、東京あたりの無難な予想から始まりました。今年は各社とも九州南部は休眠打破の遅れを取り戻せないと予想していたところが多く、結果としてその予想は当たっていたのですが、問題は四国や九州北部でした。3月に入る頃から四国や九州北部も当初予想より少し遅れるのではないかと見る会社も出てきて、段々と東京一本に絞っていく過程が見られます。ライフビジネスウェザーは最終的に東京一本に絞りましたが、ウェザーニューズは最後まで福岡を捨てきれませんでした。島津ビジネスシステムズは東京を当てていましたが開花日が違いすぎました。日本気象協会は3月に入ってから東京だと気づきましたが、名古屋・岐阜と余計なものを加えてしまったのが惜しかった。ウェザーマップが東京ではなくその隣の横浜にずっと拘っていたのは謎です。そんな中、2月15日時点という早い段階からずっと東京と予想していた会社が!日本気象です。ずっと東京一本で、他の都市に浮気もしていません。東京の平年の桜の開花日は3/26頃なので、2月半ばの時点で3/16という大きく乖離した予想を出すのはかなり勇気がいることなのですが、結果的にはこの開花日もほぼ当たりました。というわけで、全国部門の優勝は日本気象です。
 

東京部門

 つづいて東京部門。東京の桜の開花日はいつかを当てます。ですが今年は東京が全国トップでしたので、実質的には全国部門とほとんど同じです。
 下図の日付がそれぞれの会社の開花予想日、括弧内の数字は実際の開花日である3/14との日数差です。正解とのずれが少なかったところを赤字にしました。

 

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 実際に気象庁から発表された東京の桜の開花日は3/14でした。ウェザーマップがピタリ賞を出していますね。2月半ば時点で一番近い予想を出していたのは日本気象です。他の各社も最終的にはだいたい誤差2日以内に収めてきています。島津ビジネスシステムズは大きく外してしまっていますが、ここは人間ではなくAIが予想しているらしいので来年以降どう精度を上げていくのか注目です。
 東京部門の優勝はウェザーマップです。
 

総評

 今年は、東京で史上最も早く桜が開花し、各社とも当てるのが難しかったのではないかと思います。記録的暖冬で休眠打破が遅れた影響を重く見るか、それとも2月・3月の気温の高さの影響を重く見るか、が各社の頭の悩ませどころだったと思います。結果としてはやはり2月・3月の気温の高さの影響が大きく、東京では史上最速の桜の開花となりました。
 
 強いて総合優勝を上げるとすれば、2月半ばの時点で、都市と日付をほぼ正確に当てていた日本気象でしょう。
 
 
↓昨年、一昨年の様子はこちら。
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