* 漢字2字であること* 人名・地名・商品名・企業名などともなるべく被らない* 国民・国家の理想を表したもの* 古典から採用したかっこいいもの(基本的に中国の古典だけど今回は日本の古典も検討しているとかいう噂がある)* 言いやすい* 書きやすい(画数が少ない・日常的に使われる漢字)* イニシャルが明治(M)・大正(T)・昭和(S)・平成(H)と被らない* 明治・大正・昭和・平成と語感が似ていない(同じ漢字も避けそう)* 「神」「天」「聖」「武」など天皇神格化や戦争賛美を想起させない* 「安」が含まれない(笑)* 過去の落選候補からあらためて採用されることが多い* 明治以降は五経から採られているので今回もそのあたりから(明治以前はそれ以外の出典も多い)* 明治・大正は君主としてのあり方を説く言葉だが流石に時代錯誤だろう* 昭和・平成は世界平和を志向しているから新元号もこの路線だろう
私はこれ以外にもう一つ条件があると思う。
それは、
・ローマ字で書くときに紛れがない
ということ。
例えば、「大正」は、ローマ字で書こうと思ったら、
“TAISHO”
“TAISHOU”
“TAISHOH”
などの書き方が考えられ、どれなのか分からない。
「平成」はローマ字で書こうと思ったときに、誰もが
“HEISEI”
という書き方で一致する。一通りの書き方しか存在しない。
「昭和」はローマ字で書くとすれば
“SHOWA”
だろうが、これを発音すると「ショワ」になる。中学校でローマ字を習うときに“O(オー)”の上に横棒あるいは山型の印を付けるように習った人も多いだろう。その印を付けたほうがいいのか、付けなくてもいいのか混乱する人もいるだろう。
だから、「大正」や「昭和」のように “OU” の発音が含まれる言葉は元号には選ばれないのではないか。
上の記事では、予想として、
永康
仁長
文康
行文
などが挙げられているが、どれも “OU” が含まれている。
日本語教育に関する本の出版社である「凡人社」は、“BONJINSHA” が外国人にも発音しやすいからそう名付けたのだと聞いたことがある。たしかに「凡人」はローマ字で書くとしたら “BONJIN” としか書かないし、発音も元の日本語に近い発音になる。
“TAISHO”→対処
“SHOWA”→諸和
のようなことにならない。
また、“OU” がなくても、語中や語末に「う」が来るのは避けられるのではないか。例えば、私の名前の「龍」は、 “RYU” なのか “RYUU” なのか。一般的には “RYU” だが、これを英語圏の人が発音すると日本語の「リュウ」からは程遠い発音になってしまう。
“RYUU” 以外にも、
“LYU”
“LEU”
など、いろいろな表記が考えられる。
このような「揺れ」が生じるものは、元号には選ばれないだろう。