このニュースを読んで、自分の中学時代を思い出した。部活動の部長にされた時の思い出。
中学時代の部活動。私の部は男子は私一人だけで、あとの部員は全員女子だった。
あたらしく部長を決めなければいけない話し合いの日。
顧問の女の先生が「部長に立候補したい人ー?」と問いかけたが誰も手を上げず。誰も部長をやりたくないのだ。
全員が心の中で(自分はぜったいにやりたくない。他の人が引き受けてくれますように)と思っていた。私もそう思っていた。立候補する人がいないのは想定通りだった。
すると先生が「それでは他薦にします。だれか推薦する人ー?」
女子A「はい。私は、りゅうたいぷさん(筆者)がいいと思いまーす」
先生「他には?」
みんな沈黙。
先生「それでは部長はりゅうたいぷさんがいいと思う人ー?」
女子全員がすかさず手を上げる。
先生「というわけで全員一致で部長はりゅうたいぷさんに決まりました」
先生と女子全員すかさず大拍手。
(嵌められた)と思った。私は部長を引き受けるとは一言も言ってない。立候補する人は一人もいないだろう、というところまでは想定内だったが、その後の推薦の流れを考えていなかった。女子は全員友達同士であり、前々から部長はりゅうたいぷさんにやってもらおう、と決めていたのだろう。私一人が他の人を推薦したとしても数の力(多数決)で勝てない。
先生も、他の部でも部長決めが難航していることは知っている。部長なんてめんどくさい役職は誰もやりたくないのだ。だから、「立候補を一応聞いてみる→ゼロ→推薦を聞いてみる→一人の名前が上がる→その人でいいと思う人?→おそらくその人以外の全員の手が上がる→その人に決まりましたー→大きな拍手で決めてしまう」という流れを考えていたのだと思う。
先生の一連の持って行き方が実にスムーズで、ほんとに一分もかからないで決まってしまった感じだった。先生としては、これくらい強引に決めないと、話し合いだの本人の気持ちだのと言っていたのでは日が暮れても決まらない、と思っていたのだろう。
結局、私は部長をやらされることになった。
その後の人生でも私は望まないリーダー的なポストをやらされることが多く、そのたびに「やっぱりこういうのは男子が…」と女子たちが言うのをたびたび耳にしてきた。
「このニュースを聞いて性差別じゃないって言ってる人は何なの?」とコメントしている人がいたが、私自身そのような経験をしてきたので気持ちはわかる。
越大津市長の問題提起と背景調査に期待したい。