漸近龍吟録

反便利、反インターネット的

国民への給付金、なぜマイナンバーを使わないのか

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 Covid19禍に伴う国民への給付金の給付方法が発表された。
 
 国民からの申請で、基本は郵送、マイナンバーカードを持っている人はオンラインでも申請できる、という。
 
 この政府の発表に対して、
「何やっても文句を言う人がいるんだな」
「スピード重視と言ってるんだから、準備期間がない中で、この政府の方法は良い落しどころだと思うけど」
と言ってる人もいる。
 
 私はまったくそう思わない。マイナンバー制度およびマイナンバーカードが始まったのは2016年である。準備期間がなかったわけではない。3年以上もの間、いったい何をやっていたのだろう。
 
 なぜ、申請なのか。なぜ、申請なしで給付しないのか。
 
アメリカのように確定申告の口座に入金したらいいのに」
と言ってる人に対して、
「確定申告したことない人もいるんだから」
「子どもは銀行口座持ってないんだから」
と言ってる人もいた。
 
 また、
マイナンバーカードの電子証明書で本人確認をしなければ二重払いの問題などが生じる」
と言ってる人もいた。
 
 だが、それは「申請」という形にしているからそういう問題が生じるのだ。
 
 「申請なしの政府からの支給」という形にすれば、そういう問題は起こらない。確定申告をしたことのない人も子どももマイナンバーは持っている。マイナンバーに基づいて支給すればよい。マイナンバーに基づいていれば、二重支払いの問題も起こらない。
 
「でもマイナンバーは個人に基づいているから、世帯を把握できないでしょう」
 
 世帯は住民票で把握できる。
 
「それだと事務作業が煩雑になりすぎてしまうでしょう」
 
 今の時代は、「◯丁目の◯◯さんのお宅は、先月お子さんが生まれたばかりだったかしらねぇ」と言いながら、手作業で確認するわけではない。住民票のデータはデジタル化されており、マイナンバーから簡単に辿ることができる。そもそもマイナンバーは住基ネットから生まれており、マイナンバーと住民票は元々密接な関係にある。
 
 こんな時にさえマイナンバーを使わない。
 
 こんな時にすらマイナンバーを使わないのなら、マイナンバーなんて無くしてしまえば?
 
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