漸近龍吟録

反便利、反インターネット的

マイナンバーカードの普及にはスマホへの格納が欠かせない

マイナンバーカードの交付が始まってから約三年が経つ。 が、まだ国民の2割にも普及していないという。 国はマイナンバーカードの普及を目指しているらしいが、本気で普及を目指すならスマホへの格納は欠かせないと思う。なぜ国はマイナンバーカードをスマホ…

中学時代、部長にさせられた思い出

www.asahi.com このニュースを読んで、自分の中学時代を思い出した。部活動の部長にされた時の思い出。 中学時代の部活動。私の部は男子は私一人だけで、あとの部員は全員女子だった。 あたらしく部長を決めなければいけない話し合いの日。 顧問の女の先生が…

「ナントカペイ」とガラパゴス化の構造

所謂「ガラパゴス」は好む人と好まない人がいる。私はあまり好まない。 ガラパゴス化というのは、マラソンに例えると、マラソンの先頭を走っているようなものだ。ただし、一人だけ違うコースを。 あとで「どうやらコースはこっちじゃないらしい」と気づいて…

「地方」と「田舎」の違い

ネット上で「地方」という言葉と「田舎」という言葉の混用がよく見られる。 「地方」は、日本では、東京から離れているところが地方である。 「田舎」は、商業施設などが発展していないところ。 地方の対義語は「東京(圏)」や「首都(圏)」。 田舎の対義…

追悼〜賢君・源実朝【没後800年】

目次 覆されつつある従来のイメージ 実朝は戦争をしなかった 恨みつらみを残さない裁定 勘違い落命 実朝が目指していたもの 実朝がもっと長生きしていたら 覆されつつある従来のイメージ 800年前の今日、雪の舞う鶴岡八幡宮で一人の若者が兇刃に斃れた。26歳…

リバーシブルスマホはなぜ無い

前々からずっと思っている。 「スマホの背面って無駄だなぁ」と。しげしげとスマホの背面を見つめながらいつも思う。 スマホの背面は何にも使われていない。 近頃、中国や韓国で「折りたたみスマホ」が出るかも、という話題を耳にする。折りたたみスマホって…

横井小楠にみる儒家としての責任感

今年2019年は横井小楠歿後150年ということで、主著『国是三論』を読んでみたが、小楠の儒家としての責任感が感じられる言葉を見つけて感心した。 士たる者の弟次男のごときは、年比となりても妻を迎へざるは天下一同武家の制なれば、誰人異とせざれ共、壮よ…

稀勢の里の力士人生を縮めた国民

大相撲の横綱・稀勢の里が引退を発表。 横綱 稀勢の里 現役引退へ 日本出身の横綱が2年で不在に | NHKニュース 稀勢の里に対して「この人はメンタルが弱い」と言う人がたくさんいたが、私はそうは思わない。 メンタルが弱かったのではなく、単に相撲が弱い…

元号の条件考

「元号考」ではなく、あくまでも元号の「条件考」。 こちらに元号の条件として下記が載っていた。 * 漢字2字であること * 自国他国問わず過去の元号・諡号などとなるべく被らない * 人名・地名・商品名・企業名などともなるべく被らない * 国民・国家の理想…

【没後150年】横井小楠の「富国強兵」と現代日本 〜かくの如きの貧弱国となりたること誠に道理なり〜

いま日本は「弱小国」に成り果てている。 かつては世界第二位の経済大国で先進国であったのに、今や中国にも抜かれアジアNo.1ですらない。どうしてこんな貧弱国に成り果ててしまったのだろうか。その答えのヒントを、今から150年前に亡くなった幕末の思想家…

ビットコイン10歳の誕生日に寄せて

10年前の今日、生まれた。 イギリスの新聞『The Times』紙の2009年1月3日のあの有名な表紙を思い出す人も多いだろう。 ビットコインは8歳の年、すなわち2017年にバブルが起きて、翌2018年の一年間はそのバブルが弾けたようになって、時価はほぼ下落していく…

年末年始休み廃止論

「年末年始休み」という奇習はいったいいつまで続くのだろう。 昔から「盆・正月」という。 この内、盆休みは近年、なくなりつつある。盆休みがない企業は増えた。「夏休み」はあるものの、秋頃に自由に「夏休み」を取ったりする人も増えてきている。 ところ…

地図会社は市区町村ごとの地図を作ってほしい

最近、こんなニュースを見て、以前から不満に思っていたことを思い出した。 スマホに負けた…地図の「昭文社」 希望退職を募集 | NHKニュース NHKでは、ネットの電子地図に押されて紙の地図が売れなくなった、という分析である。 それもあるだろうが、昭文社…

淪漪が怒濤になる日は来るか

いわゆる「仮想通貨」と呼ばれるものは種々あれど、その中でも「淪漪」は異色である。 2018年11月、ついに淪漪(XRP)の時価総額は「飛行石(ETH)」を抜いて全仮想通貨中、2位になった。 2018年11月に仮想通貨全体の価値(価格)の大幅な下落があったが、淪…

日本がキャッシュレス化より先にやるべきこと

最近、頓に「キャッシュレス化」が叫ばれているが、日本の決済シーンにおいてはキャッシュレス化より先にやるべきことがある。 それは、「ネットで支払えるようにすること」である。 「諸外国にくらべて日本はキャッシュレス化が遅れている。だから私たちは…

キャッシュレス化は何のため?

ここ一、二年でまた数段と「キャッシュレス化」の声を聞くようになった。日本は今、国を挙げてキャッシュレス化を推し進めている。 しかし、そもそも何のためにキャッシュレス化するのか。日本社会をキャッシュレス化する目的は何なのか。 経産省などキャッ…

ビットコイン誕生10年

ビットコインの誕生日は1月3日だが、アイデアの誕生日は今日10月31日だ。 ナカモトサトシが短い論文『Bitcoin: A Peer-to-Peer Electronic Cash System』を発表した日。その日から今日で10年。 ナカモトサトシは、この小さな論文を書いたときに、10年後の今…

電子書籍? 紙の本?

こんな記事を読んだ。 www.itmedia.co.jp 紙の本の方がいいのか、電子書籍の方がいいのか、という古くから言われている問題がある。 私はどちらでもいいと思う。「紙の本でなければ駄目だ」と言うような人はいるのだろうか?ほとんどの人は「どっちでもいい…

安田純平氏批判に感じる二つのおかしさ

人質として捕らわれていたジャーナリストの安田純平氏が解放されてから、またぞろ日本国内で「自己責任」バッシングの声をよく聞く。10年以上前に日本国内で吹き荒れた「自己責任論」が再び跋扈している。 そのバッシングに二つのおかしさを感じる。 一つは…

自治体ポイントがマイナンバーと紐付く?

昨日(2018年10月24日)、日経新聞で驚くべき記事を目にした。 www.nikkei.com (※リンク先は登録制記事) 記事の主旨は、自治体ポイントを使った場合、紙の商品券よりも一定額を上乗せする仕組みにするという話だが、その記事の中に、 マイナンバーとひもづ…

教育勅語は普遍性を持つか

文部科学相が教育勅語について肯定的に発言したのをきっかけに、ここ数日、ネットでもまた教育勅語について議論があった。 教育勅語に対して否定的な意見を多く見たが、中には「教育勅語に書かれている内容は普遍性があり、良いことも書かれているのは事実な…

煙草と頭の固い現実主義者たち

昭和時代の愛煙家と嫌煙家の会話。 嫌「煙草きらい。煙たい」 愛「そんなこと言ってもしょうがない」 嫌「煙草の煙が充満している所もつらい。特にレストランとか食事する場所。食事がおいしくなくなる」 愛「僕もたしかに自分が吸ってない時は他人の煙草の…

手を使わずにラグビーができる可能性

ラグビーを手を使わずにできる可能性について何年か前から考えている。 「そんなことしても何のメリットもない」とか「実用的ではない」とか、そんなことは分かっている。ラグビーで手を使わなかったら不利だし、負けてしまうし、ラグビー選手はそんなことは…

置き去りにされる「孤独」

現代、日本語の「孤独」の意味は二極化している。 一つは、一人で寂しい、辛いという意味の孤独。loneliness。 もう一つは、ただ一人であるという意味の孤独。寂しさはない。solitude。 前者はネガティブな意味の孤独。後者はポジティブな意味の孤独。 最近…

「そんなんだからモテないんだよ」

私はこんな残酷な言葉を知らない。 モテたいのにモテずに苦しんでいる男性がいる。長年のあまりの苦しみに耐えかねて、突発的によからぬ行動、不適切な行動に出る。 と、待ってましたとばかりに周囲の人間たちはこぞって「そんなことするからモテないんだよ…

電子マネーは無言で使えるようにしたい

anond.hatelabo.jp ↑を読んで。 私も以前から常々同じことを感じている。 電子マネーはコンビニ等で使うときにいちいち「エディーで」などと言わなければいけないのがとてもダサい。 「電子」なのにまるでアナログに退化したかのようだ。 「それぐらい別に声…

気象庁2018年夏の3か月長期予報答え合わせ

天気予報は年々精度が上がってよく当たるようになったと言われる。だがそれは明日や明後日の天気であって、週間予報とか長期予報になればなるほど、まだまだ精度は低いとも言われている。 そこで気象庁が発表した今夏(2018年夏)の長期予報がどれくらい当た…

マイナンバー制度と申請主義

山口道宏編著『「申請主義」の壁!』を読む。この本には日本の申請主義の問題点が豊富な事例によって紹介されている。申請主義にどんな問題点があるかは、この本ではいやというほど挙げられている。 「申請主義」の壁!―年金・介護・生活保護をめぐって 作者:…

東京オリンピック2020のマラソンは時間帯を早めるのではなく

2020年東京オリンピックのマラソンを猛暑の中で行うことに批判が出ている。 東京オリンピックが行われる7月から8月は、一年で最も暑い時期であり、そんな猛暑の中を選手に走らせるのは熱中症などの虞があり危険である、という声だ。こうした声を受けて、組織…

障碍者雇用水増し問題の責任は誰がとるのか

中央省庁による障碍者雇用の水増し問題が明らかになった。 これは官房長官が言うように「あってはならないこと」で、経済産業大臣が言うように「ゆゆしき問題」である。当然、責任者、トップに立つ者は責任をとって辞任しなければならない。 これでもし誰も…